【プラムソニックマニアックス!0005】
■ゲスト:宇宙ヤング【電脳マニアックス!0005 2004.05.11出演】
■コメンテーター:プラムソニック

結羽:プラムソニックマニアックスぅ〜!
yk:実は笹さんとは、結構昔にお会いしているんですよね。
笹:そう、1998年とかですね。宇宙ヤングのファーストアルバムがでたばかりの頃ですね。
yk:マニュエラカフェっていうですね、松前さんや賢崇さんが所属されてる事務所が以前経営されていたカフェが高円寺にありまして、その時も松前さんと賢崇さんのイベントでしたよね?確か。
笹:そうですね、松前さんにもあのアルバムはよくかけていただいたりして。
yk:そうそう(笑)僕もかなりDJで使わせていただいてます。
笹:それはそれは!ありがとうございます。

yk:あの中でも特に・・え〜っと・・
笹:君はサイコメトラー?
yk:そうそう!!!(笑)でも、最近の作品では歌い方がかなり変わりましたよねぇ?
笹:ええ。メンバーチェンジと共に郷ひろみ唱法に変えまして。
yk:そうなんですよね(笑)実は僕もちらっと別のインタビュー記事で見させていただいたんですが、あれはもう郷ひろみ唱法と呼んでしまっても失礼じゃないんですね?(笑)
笹:ええ大丈夫です(笑)
yk:実はこの間のライヴ(電脳マニアックス0001)で久しぶりに聴かせていただいて、これはもしや!?と思ったんですけど。
笹:あれは誰がどう聴いても郷ひろみのモノマネでしょ〜(笑)
全員:爆笑
笹:でも、いつもちゃんとしたインタビューでは、「BOOWYの氷室京介さんを聴いて、西城秀樹だ!って思うじゃないですか?あれと同じでモノマネではなくて・・」とまぁ、その辺のニュアンスで説明してます(笑)
yk:なるほど(笑)
笹:そうそう、郷ひろみ唱法といえば、高須クリニックの院長先生がそれを「郷ひろみ君かと思った」って言って、僕のCDをニューヨークの郷ひろみさんに送ってくれたみたいなんですよ。
全員:爆笑!
笹:郷さんには嫌われたかもしれない(笑)。

yk:え〜っと、それでは、ここでしか聞けない宇宙ヤング誕生秘話みたいなのを聞きたいんですが。
笹:はい。宇宙ヤングの前にも高校時代に変なのやってたりしたんですけど、とにかくYMOを中2で聴いたとき以来、もうホントにYMO命みたいな感じで熱狂的に好きで。そうするとYMOからやっぱり3人(YMOのメンバー)のソロ作品とか、はっぴいえんどとかサディスティックミカバンドとか、そういう風にさかのぼっていくうちに、だんだん日本の音楽体系というのがつかめてきたんですけど、とにかくYMOが全ての始まりでそこからいろいろと学んでいったという感じですね。
yk:なるほど。HIDE-AKIさんとの出逢いというのは?
笹:宇宙ヤングのファーストアルバムを売りにM3というイベントに行きまして、そこのうちのレコード会社のブースの隣にHIDE-AKIさんが個人で出展されてたんです。その時にCDを交換したんですね。それで「この人できるな!」と思って。
yk:へぇ〜。じゃあ偶然ブースが隣だったというのが出会いなんですね。
笹:それで、忘れた頃に電話をかけたんですね(笑)3年くらいして。
全員:(笑)
yk:それも空想の中で「今日は電話をかけよう!」とかなるんですかね?
笹:僕はわりと直感が当たるほうなんで。最初の宇宙ヤングは98年にローランドバンドパラダイスっていうで優勝して、CDが出てそのまますぐにやめてしまったんですね。ちょうどその頃、短歌でも注目され始めていたので、それで本格的に短歌の道に進むことになるんですけどね。で、短歌をちゃんとモノにした上で、またそろそろ宇宙ヤングをやりたいなと思って。それで、HIDE-AKIさんに無理を承知で電話してみたんですけど。
yk:へぇ。
笹:そしたら、もう既にね有名になってて。ファンタシースターオンラインっていう結構世界的にヒットしているゲームの音楽をやってるというのをそこで知ったんですね。もう出世されてて。

yk:電話をもらったHIDE-AKIさんはどうでしたか?
HIDE-AKI:確かに3年くらい経っていたんですけど、全然忘れていなかったので最初すごいビックリして。それで、当時渡したCDの中の一曲を詞を変えてやってみたいという話だったんで、とりあえずその詞を送ってみてくれと伝えました。
yk:なるほど。
HIDE-AKI:それで、メールで送られてきた歌詞を見たら"あいつはクイズ王"って(笑)
全員:爆笑!
笹:あのときはね、まだ"君はクイズ王"でしたね。その時は女性ヴォーカルを探してたんですよ。僕ホントはボーカルやる気なかったんですよ。
yk:なるほど。完全なプロデューサー的ポジションで。
笹:そうですね。もう歌は下手で有名だったんで、女性ヴォーカルでクオリティの高いものにしたくて探してたんですけど、なかなか見つからなくてですね。まぁ、それでどうしようかな〜と思っていたところ、ちょっと前に郷ひろみさんの「アーチーチー♪アーチー♪(モノマネで熱唱)」っていうのが、流行りましたよね。
全員:爆笑!
笹:それでモノマネをやっていたら結構ウケたんで、「これだっ!」と思って。で、結果的にこの郷ひろみ唱法とHIDE-AKIさんのサウンドがマッチしたので、これでいけるかな?と。





yk:なるほど。そういう経緯があったんですねぇ。そういえば銀河ステーションの方はどうですか?
笹:ああ!そうですね。銀河ステーションっていうのは、テレビ東京のどれカムっていう番組で、アイドルになりたい人を募集したんですよ。で、これはテレビ東京の番組だったんで、モーニング娘。に続け!みたいなそういう気持ちでやってたんですけど、何故かスーパーアイドル日野誠っていう光GENJIの諸星のモノマネみたいなのが最初に見つかって、こんな奴は他にいないだろうと思ってとりあえずおさえておきまして、それとベトナム歌手として当時"マネーの虎"に出て、ものすごい下手な歌のくせに「デビューしたい!」って言って802万円を請求したサカイ君って奴がいたんですね。その802万円の2万円は何なんだ?っていうその辺に惹かれて一応残しておきました。で、あとはまぁ、そこそこ歌が上手くて可愛い女の子がほとんどだったんですけど、その2人(日野誠・サカイ)があまりにも魅力的だったんで、これはもう男で行こうと思いまして。
yk:はい。
笹:それで、3人組にしたかったんですけど、この2人に対抗できる奴っていうのが居なくてですね。で、やっぱ売れるアイドルグループには必ずトリックスターがいるんですよ。一人なんかブサイクだったりとか、ちょっと違うかなっていうのが居るじゃないですか。たのきんトリオだったらヨッちゃんとか、SPEEDだったら仁絵とか。ちょっと毛色の違う1人を応募されてきたビデオから探してたんですけど、やっぱみつからないんですよね。日野くんですらある意味トリックスター的な存在ですから、それを上回る存在が居なかったんですね。で、僕は完璧主義なんで、そこに女の子1人入れてもできるとは思うんですけど、あんまり面白くないと思って、それもう見つからなかったらやめようと思って。それでたまたま気分転換しようと思って美術館に行ったら、そしたらなんか変な・・・
全員:爆笑!

笹:なんか気持ち悪い、楳図かずお先生の赤んぼう少女の実写版みたいな奴がいたんですよ。なんか赤ん坊とおっさんが同居しているような奴が日本人形持ってポシェットみたいなの持ってウロウロ歩いてたんですよ。それがMASAKIなんですけど。
結羽:ええっ!あの人って本当に普段から・・・?(笑)
笹:ええ(笑)。で、その瞬間コイツだ!って直感しまして、それで「君アイドルにならんか?」って話しかけたんですよ。
全員:大爆笑!
笹:そしたらその瞬間に「うん〜。なる〜〜っ!」って言って。その瞬間に銀河ステーションの企画が決まったんですよ。その後、MASAKIが38歳で自己破産経験があるっていうそういう十字架を背負った男だということもわかったんですけど、それでますます美味しいな!と。
yk:なるほど〜(笑)
笹:初顔合わせの時、新宿の喫茶店で3人と会ったんですけど、日野くんはローラースケートのまま入ってくるし、MASAKIはあんな感じだし・・もう本当に視線が集中しちゃって、もうあんな恥ずかしいことはなかったですねぇ(笑)。罰ゲームに近いものがありました。それでサカイが・・彼プライド高いんですよ。802万円請求するだけあって。なのでMASAKI見た瞬間に「お笑いですか?」って結構怒った口調で言われまして、ま、僕は最初からお笑いだと思ってやってたんですけど、彼は正統派アイドルとして選ばれたと思ってるから、8000人の中から選ばれたっていうのが彼の中にあったんで。だからその時は、「いや、違う!」と。「どんなアイドルでもトリックスター居るでしょ?」って。そしたら、日野くんはもともとサカイくんとは知り合いだったらしくて、地下アイドル界の両横綱だったらしいんですよ。それで、日野くんも協力してくれて2人で説得したんですよ。でも蓋を開けてみてビックリ。MASAKIが一番人気があるんですよね。
yk:やっぱり全部持って行きますよね(笑)
結羽:うん。見たときすごかった〜〜〜★
笹:今日(電脳マニアックス0005)もあとで来るんでよろしくお願いします。
結羽:わ〜〜〜!(笑)





yk:もっと笹さんのいろいろな顔に迫る・・というか・・。かなり幅広い活動をされているじゃないですか?
笹:はい。
yk:で、いろいろなインタビュー記事も存在する中で、そういったものとはちょっと違った面をお聞きしたいと思っているんですが、ちょっと何かとんでもないものが出てきちゃいそうで怖いんですが、聞いてしまっても大丈夫でしょうか?(笑)
笹:あ、大丈夫ですよ(笑)
yk:例えば、子供の頃とかってどういった少年だったんでしょうか。非常に興味があるんですが。
笹:子供の頃は、空想好きな少年でしたね。
yk:あぁ・・(笑)え、それは部屋でとかですか?
笹:いや、授業中とかですね。
全員:(笑)
HIDE-AKI:じゅ・・授業中に空想してんだ(笑)
笹:そうですね。
HIDE-AKI:え、どんな空想してたんですか?(笑)
笹:ん〜〜〜〜〜・・なんか、変な妄想ですよねぇ。
yk:え〜、具体的にお聞きしてもよろしいものでしょうかね?(笑)
HIDE-AKI:やっぱり言えないような?
笹:いや、たとえばパラレルワールドの「えなりかずき」がディスコでナンパしまっくてたりとか。そういうのです。
全員:大爆笑!

yk:宇宙ヤングっていう音楽は、変な話ですけど言ってみれば正統派ではないというか、分かる人に支持されるべき音楽というか・・
笹:宇宙ヤングの作詞っていうのは、やっぱりすごくTV世代のものというか、TVのネタを音楽にしている部分がありまして、"あいつはクイズ王"はウルトラクイズだったり、"君は仮装大将"は欽ちゃんの仮装大将。で、"ハートに16連射"はファミコンブーム、高橋名人とのジョイントですね。
yk:そうですね。
笹:だから、著作権にどれも引っかかってなかなか使えないんですけど(笑)
全員:(笑)
HIDE-AKI:ライヴは沢山するけど、デビューはできないみたいなね(笑)
笹:そうそうそう(笑)だから、フジテレビとかで歌うときは福留さんの声をHIDE-AKIさんがやったりとかして。
yk:へぇ〜〜。
笹:日本テレビの番組の歌をいっぱい作ってるんですけど、一度も日テレに呼ばれたことがなくて。
全員:(笑)
笹:日本テレビは出たことがないんです。

yk:では、電脳マニアックスに関して少々・・。
笹:そうですね。今、テクノポップバンドって山ほどありますよね。98年くらいにykさんと出会った頃ってまだ少なかったと思うんですけど、そんな沢山いる中でも特に力のある面白いバンドが集まっててチョイスが面白いなと思います。ここから何かテクノポップのムーブメントみたいなのが興ればいいなと思っています。
yk:やっぱりできるだけ尖がった方向じゃないバンドを混ぜて行きたいというのが電マニの基本になっているんですが、コンセプトを立ち上げた時点で一番その面白い系というベクトルの理想として"宇宙ヤング"があったんですよ。
笹:ありがとうございます。
yk:僕らもやっぱりちょっと正統派ではないというか、バキバキにキメてるんじゃなくて、ちょっと変わったことやってやろうと思ってやってるんで、やっぱり完全な正統派というか、尖がったものを求めて来てくれた人の中には、「なにやってんの?」みたいに見られちゃうこともあるんでしょね。
笹:そうですよね。結構、演劇的な要素も感じますし。すごく良いと思います。持っていかれますよね。
結羽:ありがとぉ〜。
笹:うん。上手いと思います。
yk:そういう場合に、"宇宙ヤング"っていうひとつのスタイルをイベントとして提示しておくことで、変わった事やってて当たり前っていう空気も作れると思ったんですね。実際そこに楽しさを見出してもらえる人も沢山いると思ったんですよね。電マニにとって重要な存在ですね。

HIDE-AKI:君はクイズ王っていう歌詞が届いてから、まさかこんなことやるとは思ってなかったんですけどね〜(笑)
全員:(笑)
HIDE-AKI:でも、やってみるとね。これがまた新しい発見とかもあって面白いんですよ。
yk:これも笹さんマジックで「これで良いんだ〜」と洗脳してしまうんですね?(笑)
HIDE-AKI:やっぱり彼はパワーがありますからね。それに引きずられちゃうんですよね(笑)
yk:そうですね。その行動力はいろいろな部分で感じられますね。今、何か仕掛けようと思っていることってありますか?
笹:今度の新曲が、松前公高さんの曲なんですけど、その曲で元C-C-Bの関口誠人さんがゲストボーカルで参加してくださる予定です。電マニでもぜひ披露させてください。
yk:おおお!そんなすごいことになっていたんですね。生で聴ける日を楽しみにしております。


yk:では、今後の予定や告知などありましたらよろしくお願いします。
笹:9月に『念力家族』http://www.hoching.co.jp/book01/index.htmlの増刷版が(株)インフォバーンから全国書店にて発売となります。初版は通販でしか買えなかったのですが、今度は普通に書店で買えますので、持ってない方はこの機会にぜひお求めください!第二歌集も準備中です。
yk:今日はどうもありがとうございました!
全員:ありがとうございました。

■ゲスト:宇宙ヤング【電脳マニアックス!0005 2004.05.11出演】
■コメンテーター:プラムソニック


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